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調理師になるため沖縄に渡り、そして帰ってきた男の記録(主に食べ物日記)
by harumaki-33
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大実験! 圧力鍋でラフテーを作るっ!
豚バラ肉……沖縄では皮付きで「三枚肉」と呼んでますが、
これを圧力鍋で煮ると、「肉が柔らかくなる」という意見と、逆に、
「いや、硬くなる!」という意見が混在しています。

自分は今、普通の鍋で調理していますが、
以前圧力鍋で作ったときは柔らかく仕上がった記憶があります。
しかし改めて問われると、記憶が定かではないのは確か……。

ならばどうする? ……うむ、実験だ!!!

■テーマ
・圧力鍋でラフテーを作ることによって、
1)調理の時間を短縮する。
2)肉をやわらかくする。
この2つを目標とする。

・調理時間(手間)の短縮と美味しさの両立は難しい。
しかし今回は「お手軽なラフテー」を第1のテーマとし、
軽減できる手間は、積極的に軽減して調理する。
※ただし外してはいけない行程は把握し、外さない。

○課題
1)通常4~5時間ほどかかるラフテーを2時間で調理する。
2)箸で千切れるくらいにやわらかくする。

○備考
通常、ラフテーを作る行程は以下の手順を踏む。
1)湯洗い
2)下茹で
3)冷却
4)煮こみ
5)煮つめ
今回も基本的にこの行程を踏むが、それぞれの行程で時間短縮を試みる。
本来の行程には注釈をつける。

○材料(今回)



皮付き三枚肉……500g
泡盛……200cc
砂糖……大さじ3
醤油……大さじ20cc
粉末かつお出汁……5g(子袋1個)

○調理
※効率を第一に考えた行程ですが、自分のリズムにあわせて試してみてください。

1)圧力鍋と、別の鍋に湯をわかす
圧力鍋は本茹で用。別の鍋は湯洗い用として使う。

圧力鍋……2リットル
別の鍋……肉が浸るくらいの量

圧力鍋は鍋厚が厚いので、同時に沸かしておく。
(加熱時間5分)

※本来、肉500gに対して水2リットルは多いが、
圧力鍋を用いる点において、これくらいで調度よい。


2)湯洗いをする



別の鍋で沸騰したお湯に肉を入れ、5分間茹でる。
これで肉の表面についた汚れを落とし、アクも出す。
アクは5分間では完全に出きらないが、概ね出せる。
5分茹でたらお湯を捨て、流水で肉を洗う。

※本来は中弱火で10分茹で、アクを丁寧にすくう。

3)下茹でをする



お湯の沸いた圧力鍋に肉を固まりのまま入れ、フタをし20分、中火で下茹でする。
強火でもいいが、圧力鍋が「しゅっしゅ」という状態をキープすれば良い。
20分たったら火を止め、自然に圧力調整コマが下がるのを待つ。

※圧力鍋の中は通常の水の沸点を越え、120℃くらいになっている。
これが自然に冷め、100℃を下回ると調整コマが下がる。

※本来は圧力を使わず、30~40分ほど普通の鍋で茹で、アクと脂をすくい、
さらに1時間ほど下茹でする。


4)冷却する



下茹でした肉を30分、丘上げする。
※丘上げ=湯から出し、そのまま自然冷却すること。



冷却した後の肉を、調度よいサイズにカットする。
本来30分の冷却では足らないが、熱いままカットするよりは良い。
熱いままだと、カットしたときに身くずれを起こしやすい。
下茹でした煮汁は捨てずに、同じように自然冷却する。

※本来は茹汁ごと冷蔵庫に入れ、1晩静置し、脂を完全に固めて除去する。

カットした肉は、流水で流し、脂を落とす。
※流水で流したくらいで、肉の旨味は落ちない。



5)本煮込み
下茹でした煮汁に浮いた脂を玉杓子などで取り、
砂糖大さじ2、醤油10cc、泡盛200cc、粉末だしを加え、もう一度沸騰させる。



煮汁に肉を入れ、フタをし、圧力加熱を20分行う。
20分経ったら火を止め、圧力コマが下がるまで静置する。

6)煮つめを行う
圧力コマが下がったら、煮つめを行う。
砂糖大さじ1、醤油10ccを加え、
残っている煮汁の量にも寄って火加減、煮時間を加減するが、
おおよそ中強火で15分加熱する。





写真の場合、肉の量によって小さい鍋に移して煮込んでいるが、
圧力鍋のまま煮つめてもよい。
煮汁が少なくなり、トロミが出てきたら完成。





===

加熱時間を合計すると、65分となる。
それに冷却や、再沸騰の時間を足すと100分となり、
さらに細々とした作業を加えたとしても120分。
およそ2時間で仕上げることが出来た。

===

○結果
煮つめの済んだ肉をまな板に載せ、菜箸で半分に千切ってみる。
幸いにして、見事に箸が通り、箸だけで千切ることが出来た。
また試食してみても、味が充分に肉に染み込んでおり、
実食に耐えうる仕上がりになったと思う。

結論すると、圧力鍋を用いた三枚肉の調理に支障はないと言えると思う。
硬くなることはなく、納得のいく柔らかさに仕上げることが出来た。
これはぜひ、留意していただきたいことである。

また今回の行程のなかでも、さらに短縮できる部分があることも実感でき、
今後の調理においても応用ができる手ごたえを得ることが出来た。

個人的な感想を言うと、特徴的である「泡盛を加える」点。
そして最後の「煮つめ」が美味しさの秘訣ではないかと思う。
この点に関しては、さらに研究を進めていきたい。

本日も、ご馳走様でした!
by harumaki-33 | 2006-11-29 22:45 | レシピ(未分類)
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